冬のお風呂場について

冬場のお風呂は、温度差による血圧変動で起こる「ヒートショック」の不安があります。

そんな時、浴室暖房があれば、ヒートショックを防ぐだけではなく入浴を快適に過ごすことができます。そこで浴室暖房のメリットとデメリット、選び方のコツなどを紹介します。検討している方は、参考にしてみてください。


◇浴室暖房とは

◎冬の時期に温かい浴室で入浴できる

寒い浴室内を温かくするための暖房器具です。浴室の天井や壁の高いところに取り付けて使用します。入浴する前に暖房のスイッチを入れておき、浴室内が温まってから入浴することができます。

◇浴室暖房と浴室乾燥機の違い


◎浴室乾燥機とは

浴室内の湿った空気を屋外に出し、カビの繁殖を抑える設備です。

カビの繁殖することにより、住宅の寿命も短くなり、健康被害を及ぼすことも考えられます。

ほとんどの浴室暖房に浴室乾燥機能が付いているため、全員が入浴し終えたら機能を使用することで、次の日の間まで、浴室を乾燥した状態に保つことができます。また、洗濯した衣類を乾燥させる「衣類乾燥機能」が付いている機種もあります。


◇浴室暖房のメリット・デメリット

メリット


◎冬場の入浴が快適

設置することにより、寒い日でも入浴が快適になるのが大きなメリットです。

◎ヒートショックの防止につながる

ヒートショックは激しい温度変化によって、血圧が急激に変動することを示しています。

温かいリビングから、気温度差が大きい浴室移動によりヒートショックが起こるリスクが高いといえます。

高齢や基礎疾患が原因で倒れてしまう人も多く、死亡例も多数あります。浴室暖房で温めたうえで入浴できるので、ヒートショックのリスクを軽減することができます。このメリットは大きいです。

◎カビ対策ができる

お風呂のふたを開けたりシャワーで壁や床を当てたりすると寒さが和らぎますがカビの発生を助長することもあります。

浴室暖房を使用することで、カビの発生しにくくなります。

また、浴室乾燥機能を使えば、さらにカビの発生を防止できます。


デメリット


◎電気代が高くなる

浴室暖房を使うと電気代が上がります。また、衣類乾燥機能を使う頻度が高いとさらに電気代が上がります。

◎設置には工事が必要

浴室暖房には置くだけで使える物もありますが、設置には工事が必要です。

機種によっては、200Vの電圧で使用する物もあり、電気工事が必要になります。


◇浴室暖房の選び方

◎浴室暖房のタイプ

電気で暖めるタイプ

種類が豊富で、ランニングコストは高めですが、初期費用はあまりかかりません。

壁に掛けるか天井に埋め込む工事で、比較的簡単に設置できます。

ガスで暖めるタイプ・灯油で暖めるタイプ

ガス・灯油式は外に熱源機を設置する必要があり、配管の工事なども発生します。

ランニングコストは電気式に比べ安く済みます。


【設置方法】

壁に掛けるタイプと天井に埋め込むタイプがあります。

壁に掛けるタイプは、既存の換気扇を利用する仕組みです。壁に換気扇口が付いていないと設置できません。

天井に埋め込むタイプは、薄型設計で厚みは気にならないものが多いです。


【機能】

機種によっては他にも涼風機能、ミスト機能などが付いている物もあります。

涼風機能は扇風機のように風を送る機能で、ミスト機能は浴室をミストで満たす機能です。

その他、ウイルスや菌の除去・消臭効果などが付いている物もあります。



浴室暖房を設置することにより、ヒートショックの抑止が期待できるうえ、快適に入浴を楽しめます。ヒートショックが不安な方・浴室に機能を追加したい方は導入を検討してみてください。わからないことがある場合は、お近くの電器店に相談してみてください。